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肩こりは整体・マッサージ・整骨院のどれ?資格と保険の違い4比較

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「肩こりがつらいけど、整体とマッサージと整骨院、どこに行けばいいの?」――看板を見ても違いがわかりにくく、なんとなく近いお店に入っている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、肩こりの原因と目的によって行き先は変わります。しびれや強い痛みがあるならまず整形外科、寝違え・ぶつけたなど原因がはっきりしたけがなら整骨院(接骨院)、慢性的なこりをほぐして楽になりたいなら国家資格者のマッサージ(あん摩マッサージ指圧師)、姿勢や体の使い方まで含めて相談したいなら整体、という使い分けが基本です。

この記事では、厚生労働省の国民生活基礎調査・衛生行政報告例、あはき法・柔道整復師法、療養費(保険)のルール、国民生活センターの危害情報といった一次情報をもとに、整体・マッサージ・整骨院・整形外科の違いを「資格」「保険」「得意なこと」で比較し、失敗しない選び方まで整理します。

この記事のポイント
・肩こりは日本人の自覚症状で男女とも第2位(厚労省 国民生活基礎調査2022)
・「マッサージ」を仕事として行えるのは医師とあん摩マッサージ指圧師(国家資格)だけ。整体は国家資格ではない
・整骨院の健康保険は外傷性のけが(骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷)が対象。単なる肩こりは対象外
・しびれ・力が入らない・安静にしても痛むといった症状があれば、まず整形外科へ
・選ぶときは「資格の表示」「説明の丁寧さ」「強すぎない施術」「料金の明示」を確認

肩こりは日本人の自覚症状で男女とも第2位

厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」によると、病気やけがなどで自覚症状のある人(有訴者)を症状別にみると、男女とも「腰痛」「肩こり」の順に多いという結果でした。人口千人あたりの有訴者率は、肩こりが女性105.4、男性53.3です。

症状女性 2019年女性 2022年男性 2019年男性 2022年
腰痛113.3111.991.291.6
肩こり113.8105.457.253.3
単位:人口千対(有訴者率・複数回答)。出典:厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」図17
腰痛・肩こりの有訴者率(人口千対)
出典: 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」

2019年の調査では、女性の自覚症状の第1位は腰痛ではなく肩こり(113.8)でした。女性のおよそ10人に1人が肩こりを自覚している計算で、男性のほぼ2倍です。これだけ身近な悩みだからこそ、整体・マッサージ・整骨院などの受け皿がたくさんあり、かえって「どこへ行けばいいかわからない」状態になっています。

整体・マッサージ・整骨院・整形外科の違いとは

4つの違いを一番はっきり分けるのは「施術する人の資格」です。資格が違うと、できること・保険が使えるかどうか・得意分野が変わります。

整形外科整骨院・接骨院マッサージ(あん摩マッサージ指圧)整体・カイロプラクティック
施術する人医師柔道整復師(国家資格)あん摩マッサージ指圧師(国家資格)民間資格・資格なし
根拠となる法律医師法柔道整復師法あはき法なし(法律上の資格制度はない)
できること診断・画像検査・投薬・注射・リハビリ骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷の施術あん摩・マッサージ・指圧による施術骨格・姿勢の調整など(人体に危害を及ぼすおそれのある施術は不可)
健康保険使える外傷性のけがのみ使える医師の同意がある一部の症例のみ使えない(全額自費)
肩こりで向いている人しびれ・強い痛み・原因を調べたい寝違え・ぶつけた・ひねったなど原因が明らか慢性的なこりをほぐしたい姿勢や体の使い方も相談したい
出典:あはき法・柔道整復師法(e-Gov法令検索)、厚生労働省・協会けんぽの療養費の資料をもとにKATAKORY編集部作成

マッサージとは|国家資格者だけが業として行える

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(あはき法)第1条は、医師以外の者が「あん摩、マッサージ若しくは指圧」を業として行うには、あん摩マッサージ指圧師の免許が必要だと定めています。つまり、本来の意味での「マッサージ」は国家資格者の施術です。

街で見かける「リラクゼーション」「もみほぐし」などのお店の中には、国家資格者ではないスタッフが施術しているところもあります。お店の掲示やWebサイトで「あん摩マッサージ指圧師」の資格者が施術するかどうかを確認すると安心です。

整体とは|国家資格ではない手技の総称

整体やカイロプラクティックには法律上の資格制度がなく、民間の講習を受けた人や資格を持たない人でも開業できます。ただし厚生省の通知(平成3年 医事第58号)は、あん摩・マッサージ・指圧などを無資格で行うことや、人の健康に害を及ぼすおそれのある施術を禁止の対象としています。整体の位置づけは整体院の開業に資格は必要?(法律と届出の違い)、手技の違いは整体とは?整骨院・カイロプラクティックとの違いでも詳しく解説しています。

整骨院(接骨院)とは|外傷性のけがを診る国家資格

整骨院・接骨院は、柔道整復師法にもとづく国家資格「柔道整復師」が施術する場所です。骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(肉離れなど)といった外傷性のけがが専門で、この範囲であれば健康保険が使えます。

整形外科とは|診断と治療ができる医療機関

整形外科は医師が診察する医療機関で、レントゲンやMRIなどの検査で原因を調べ、薬・注射・リハビリで治療できます。整体・マッサージ・整骨院は「診断」はできないため、原因がわからない痛みやしびれは整形外科が出発点になります。

国家資格の施術所はどれくらいある?(厚労省データ)

国家資格者の施術所がどれくらいあるのかは、厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」でわかります。令和6年末の数字は次のとおりです。

区分令和6年末前回(令和4年末)からの増減
就業あん摩マッサージ指圧師119,703人+790人(+0.7%)
就業柔道整復師78,666人+1,034人(+1.3%)
あん摩・マッサージ・指圧を行う施術所17,531か所-486か所(-2.7%)
あん摩マッサージ指圧・はり・きゅうを行う施術所38,595か所+221か所(+0.6%)
柔道整復の施術所(整骨院・接骨院)50,924か所+8か所(+0.0%)
出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」表5・表6
国家資格の施術所数(令和6年末)
出典: 厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」

整骨院・接骨院は全国に約5万か所あり、コンビニ並みに身近な存在です。一方、あん摩・マッサージ・指圧を行う施術所(はり・きゅうとの併設を含む)も合計で5万か所を超えます。なお整体院は届出制度がないため、公的な統計では数がわかりません。業界の現状は整骨院が廃業する理由(業界の現状)でも紹介しています。

肩こりは整体とマッサージ、整骨院のどっちがいい?目的別のおすすめ

「どこが一番効果があるか」は、肩こりの原因によって変わります。自分の状態に近いものを選んでください。

肩こりの行き先を選ぶフローチャート(KATAKORY編集部作成。症状の判断は医師にご相談ください)
肩こりの行き先を選ぶフローチャート(KATAKORY編集部作成。症状の判断は医師にご相談ください)

こりをほぐしてすっきりしたいなら:マッサージ

デスクワークや疲れによる筋肉のこわばりを、その場で楽にしたいならマッサージ・指圧が向いています。国家資格者は解剖学や生理学を学んでいるため、押してはいけない場所や強さの加減を判断できる点が強みです。

姿勢や体の使い方から見直したいなら:整体

猫背やスマホ首など姿勢のくせが気になる方は、姿勢のチェックやセルフケアの指導をしてくれる整体院が合う場合もあります。ただし国家資格ではないため、施術者の経歴・説明内容・料金をよく確認することが大切です。整体の効果の考え方は「腰痛・肩こりがつらい」整体に効果はあるのかも参考にしてください。

寝違え・ぶつけた・ひねったなら:整骨院

「朝起きたら首が回らない」「重い物を持ち上げた瞬間に痛めた」など、原因となるきっかけがはっきりしている場合は整骨院の出番です。交通事故による首の痛みも整骨院で施術を受けられますが、手続きの流れは交通事故のむちうちで整骨院に通う流れで確認しておきましょう。

しびれ・強い痛みがあるなら:整形外科

肩こりだと思っていても、首の骨や神経、まれに内臓の病気が隠れていることがあります。手や腕のしびれ、力が入りにくい、安静にしていても痛む、熱がある、胸の痛みや息苦しさをともなうといった場合は、施術所ではなく医療機関を受診してください。

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肩こりで健康保険は使える?整体・マッサージ・整骨院の保険適用

「肩こり 整体 保険適用」と検索する方は多いですが、結論として整体はどんな場合も保険は使えません。整骨院とマッサージは、条件を満たした場合だけ保険(療養費)の対象になります。

施術保険の対象になるケース対象にならないケース
整骨院・接骨院急性・亜急性の外傷性の骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(骨折・脱臼は応急手当を除き医師の同意が必要)単なる肩こり・筋肉疲労、慰安目的、原因のはっきりしない慢性的な痛み
あん摩マッサージ指圧筋麻痺・筋萎縮・関節拘縮など、医療上マッサージを必要とする症例で、医師の同意書がある場合疲労回復・慰安目的のマッサージ
はり・きゅう神経痛・リウマチ・頸腕症候群・五十肩・腰痛症・頸椎捻挫後遺症などで、医師の同意書がある場合同じ病気で医療機関の治療(投薬など)を受けている期間
整体・カイロなしすべて(全額自費)
出典:協会けんぽ「整骨院・接骨院のかかり方」、厚生労働省「はり、きゅう及びあん摩マッサージ指圧の同意書の取扱い」(令和7年4月版)

協会けんぽは、整骨院で健康保険が使えないケースとして「単なる肩こりや筋肉疲労」を明記しています。「肩こりなのに保険で安く受けられる」とすすめる整骨院は、不正請求につながるおそれがあるので注意しましょう。整骨院の保険のしくみは整骨院の保険請求の仕組みと2026年の改定点で詳しく解説しています。

マッサージやはり・きゅうで保険を使う場合は、あらかじめ医師の同意書が必要です。厚生労働省の資料によると、同意書にもとづいて療養費が支給される期間は6か月で、続けて受ける場合は再び医師の診察と同意が必要です。

料金の考え方|保険と自費でどう変わる?

整体やリラクゼーションは自由料金のため、同じ60分でもお店によって金額が大きく違います。公的な料金統計はないため、ここでは料金を比べるときのポイントを整理します。

比べるポイント確認すること
料金の内訳初回料金・カウンセリング料・延長料が別にかかるか
時間「60分」に着替えや問診が含まれるか、施術そのものの時間は何分か
回数券・サブスク購入前に1回だけ試せるか、有効期限と解約・返金のルール
保険の扱い(整骨院)外傷以外で保険を使おうとしていないか、領収書が発行されるか
追加メニュー当日になって高額なコースや物販をすすめられないか
KATAKORY編集部作成

長く通うほど総額は大きくなります。「1回あたりの料金」だけでなく「何回・どのくらいの期間で、どうなることを目指すのか」を最初に説明してくれるお店を選ぶと、結果的に出費を抑えやすくなります。

施術でけがをしないために知っておきたいこと

国民生活センターの「手技による医業類似行為の危害」によると、整体やマッサージなど手技による施術で危害が発生したという相談は、2007年度以降の約5年間で825件寄せられていました。危害の程度がわかった相談の約8割が医療機関を受診し、そのうち約3割は治療に3週間以上かかっています。

強く押されるほど効くわけではありません。首を急にひねる・ボキッと鳴らす施術は、痛みやしびれが出たらすぐに中止を伝えましょう。持病(骨粗しょう症・高血圧・妊娠中など)がある場合は、施術の前に必ず伝えてください。

とくに首まわりは神経や血管が集まる場所です。肩こりの施術では、首を強くひねる手技を避け、資格や経験を確認できるお店を選ぶと安心です。

自宅ケア派は「マッサージ器」やセルフケアとの使い分けも

サジェストでは「肩こりに効くマッサージ器」も多く検索されています。家庭用のマッサージ器は、お店に通う時間がとれない日のつなぎとして便利ですが、次の点に気をつけて使いましょう。

  • 医療機器の表示を確認する:家庭用電気マッサージ器は医療機器として扱われる製品が多く、箱や説明書に医療機器の認証番号などが記載されています
  • 同じ場所に長時間当てない:説明書に書かれた使用時間を守り、痛みや赤みが出たら使用をやめる
  • 首の前側や骨の出っ張りには当てない:神経や血管が浅い場所は避ける
  • 寝具・姿勢も見直す:枕やマットレスが合っていないと、ほぐしてもすぐにこりが戻ります(肩こりに良いマットレス・敷き布団の選び方)

何度も同じ場所がこる、マッサージ器を使ってもすぐに戻るという場合は、姿勢・運動不足・目の疲れ・ストレスなど、こりの原因そのものを見直すサインです。

失敗しないお店の選び方|5つのチェックポイント

  1. 施術者の資格を確認する:「あん摩マッサージ指圧師」「柔道整復師」などの国家資格者か、院内掲示やWebサイトで確認する
  2. 最初に話を聞いてくれるか:痛む場所・いつから・きっかけ・持病を確認し、施術の内容と目安の回数を説明してくれるか
  3. 強さを調整してくれるか:「痛いほど効く」と押し切らず、こちらの反応を見ながら加減してくれるか
  4. 料金と保険の説明が明確か:自費と保険の区別、回数券の条件を事前に説明してくれるか
  5. 医療機関への受診をすすめてくれるか:しびれなど気になる症状があるとき、無理に施術せず整形外科をすすめてくれるお店は信頼できます
はじめて施術を受けるときの流れ(一例)
  • 予約時
    症状と目的を伝える
    「肩こりをほぐしたい」「寝違えた」など目的を伝え、資格者が担当するか確認する
  • 来院
    問診・カウンセリング
    痛む場所・期間・きっかけ・持病・服薬を伝える
  • 施術
    強さを伝えながら受ける
    痛い・しびれるなど違和感があればすぐに伝える
  • 施術後
    セルフケアと次回の目安を聞く
    ストレッチや生活の注意点、通う間隔を確認する
  • 2〜3回後
    変化がなければ見直す
    改善しない・悪化するなら、整形外科の受診や行き先の変更を検討する

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肩こりの整体・マッサージに関するよくある質問

Q
肩こりには整体とマッサージのどっちが効果的ですか?
A

目的によって異なります。今あるこりをほぐして楽になりたいならマッサージ(あん摩マッサージ指圧師の施術)、姿勢のくせや体の使い方から見直したいなら整体が向いています。しびれや強い痛みがある場合は、どちらよりも先に整形外科を受診してください。

Q
肩こりで整骨院に行っても保険は使えますか?
A

単なる肩こりや筋肉疲労では健康保険は使えません。整骨院で保険が使えるのは、急性・亜急性の外傷性の骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷です。寝違えやぶつけたなど原因がはっきりしたけがかどうかを、正直に伝えましょう。

Q
整体とカイロプラクティックの違いは何ですか?
A

どちらも法律上の資格制度はありません。カイロプラクティックは背骨の調整を中心とした手技、整体はそれを含むさまざまな民間手技の総称として使われることが多い言葉です。いずれも健康保険は使えません。

Q
マッサージ店のスタッフは全員国家資格を持っていますか?
A

いいえ。あはき法では、医師以外がマッサージを業として行うにはあん摩マッサージ指圧師の免許が必要ですが、リラクゼーション店などでは資格者でないスタッフが施術していることもあります。気になる場合は予約時に確認しましょう。

Q
肩こりで病院(整形外科)に行くべきなのはどんなときですか?
A

手や腕のしびれ、力が入りにくい、安静にしていても痛む、発熱がある、胸の痛みや息苦しさをともなう、何週間も改善しないといった場合です。首の骨や神経、内臓の病気が隠れていることもあるため、まず医師の診察を受けてください。

まとめ|肩こりは「原因」と「目的」で行き先を選ぼう

  • 肩こりは男女とも自覚症状の第2位(有訴者率 女性105.4・男性53.3/人口千対、2022年)
  • マッサージは国家資格(あん摩マッサージ指圧師)、整体は法律上の資格制度がない
  • 整骨院の保険は外傷性のけがのみ。単なる肩こりは対象外
  • しびれ・強い痛み・長引く症状は、まず整形外科へ
  • お店選びは資格・説明・強さの調整・料金の明示・受診のすすめをチェック

自分の肩こりが「けが」なのか「疲れ」なのか「姿勢」なのかを考えるだけでも、行き先はぐっと選びやすくなります。安心して通えるお店を見つけて、つらい肩こりと上手につきあっていきましょう。

参考・出典

※本記事は2026年9月29日時点の公開情報をもとに作成しています。症状の診断・治療については医師にご相談ください。

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