接骨院(整骨院)の開業準備で、いちばん後戻りしにくい決断が物件選びです。内装や機器はあとから足せますが、立地と間取りは契約した瞬間にほぼ決まります。
結論から言うと、接骨院の物件は「①法令の構造設備基準を満たせる間取りか」「②ターゲットに合う立地か」「③家賃を含む固定費が事業計画に収まるか」の3つを、この順番で確認して選ぶのが失敗しにくい進め方です。居抜き物件は初期費用と工期を大きく縮められますが、前の施術所の閉院理由や設備の状態、基準への適合を自分で確かめる必要があります。
この記事では、柔道整復師法・同施行規則、厚生労働省の衛生行政報告例、日本政策金融公庫の新規開業実態調査、東京都柔道整復師会などの業界団体の情報をもとに、物件選びのチェックポイント、居抜きとスケルトンの違い、居抜きのメリット・デメリット、契約前にやるべき手順まで整理しました。
この記事の要点
①施術室6.6㎡以上・待合室3.3㎡以上・換気・消毒設備(施行規則第18条)を満たせない物件は候補から外す
②立地は「駅前型」か「郊外型」かを先に決め、競合・アクセス・駐車場・視認性で比べる
③居抜きは工期と費用を縮められる反面、前の院の閉院理由・設備の劣化・造作譲渡の契約内容の確認が必須
④施術管理者の要件(実務経験・研修)と融資の目途が立ってから契約する
接骨院の物件選びとは?開業準備の中での位置づけ
物件選びは、事業計画(誰に・何を・いくらで)と資金計画が固まってから始めるのが基本です。物件が決まると家賃が発生し始めるため、届出・内装・融資のスケジュールもすべて物件の契約日から逆算することになります。開業費用の全体像は接骨院の開業費用はいくら?内訳・融資・届出で解説しています。

ポイントは、契約の前に保健所への事前相談を入れることです。施術所開設届は「開設後10日以内」の事後届出ですが(柔道整復師法第19条)、構造設備が基準に合わなければ、都道府県知事は使用の制限・禁止や改善を命じることができます(同法第22条)。契約後に基準不適合が分かっても、家賃は止まりません。
出典: e-Gov法令検索『柔道整復師法』第19条・第20条・第22条(2026年10月18日参照)
物件選びの前提:施術所の構造設備基準
施術所の構造設備は、柔道整復師法第20条を受けた柔道整復師法施行規則第18条の基準に適合している必要があります。内見のときは、この4項目を満たせる間取りかを最初に確認します。
| 基準(施行規則第18条) | 内容 | 内見で確認すること |
|---|---|---|
| 専用の施術室 | 6.6平方メートル以上 | 壁の内側で測った有効面積。受付・通路と兼用しない区画を取れるか |
| 待合室 | 3.3平方メートル以上 | 受付カウンターや通路を除いても確保できるか |
| 換気 | 施術室は室面積の7分の1以上を外気に開放できること(代わりの適当な換気装置でも可) | 窓の大きさと開閉。窓が少ない・地下区画なら換気装置の設置可否 |
| 消毒設備 | 施術に用いる器具・手指等の消毒設備 | 手洗い器を置ける給排水の位置と、配管工事の可否 |
出典: e-Gov法令検索『柔道整復師法施行規則』第18条(2026年10月1日施行版を参照)
6.6㎡は約4畳、3.3㎡は約2畳です。面積自体は小さくても、ベッドを複数台置く、施術ブースを仕切る、リハビリスペースを取るといった計画を重ねると、必要な広さは一気に増えます。導入予定のベッド・機器の台数と寸法を持って内見しましょう。
開設届には「構造設備の概要及び平面図」を添付します(施行規則第17条)。東京都の南多摩保健所の案内では、平面図に各室の用途、施術室・待合室の寸法と面積、外気開放部分または換気装置の位置、消毒設備の位置を記載するよう求め、計画段階での事前相談を案内しています。
出典: 東京都保健医療局 南多摩保健所『施術所(あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう、柔道整復)の開設等』(2026年10月18日参照)
基準を満たす内装設計の考え方と費用の目安は整骨院の内装費用と構造設備基準で詳しく解説しています。
立地の選び方:駅前型と郊外型の違い
公益社団法人東京都柔道整復師会は、接骨院の店舗タイプを「駅前立地型」と「郊外立地型」の2つに分けて整理しています。どちらが良い・悪いではなく、ターゲットと資金計画に合うほうを選びます。
| 比較項目 | 駅前立地型 | 郊外立地型 |
|---|---|---|
| 主な患者層 | 通勤・通学者(仕事帰り・学校帰り) | 近隣住民(安定した通院が見込める) |
| 集客 | 人通りが多く、看板・広告の効果を得やすい | 通行人が少なく、広告や口コミの工夫が必要 |
| 家賃 | 高く、固定費が増える | 駅前より比較的安い |
| 競合 | 接骨院・整形外科・整体院が多く、差別化が必要 | 地域による |
| 駐車場 | 確保しにくい | 確保しやすく、遠方からの来院も見込める |
| 絞り込み方 | 条件に合う駅を選ぶ | 地域や道路で絞る |
出典: 公益社団法人東京都柔道整復師会『接骨院の開業に適した店舗(事業用物件)選び』(2026年10月18日参照)
立地で確認する5つの条件
同会は、物件選びの立地条件として次の5つを挙げています。
- ターゲット層の多いエリアか:駅前型なら駅へ向かう人が多い道路、郊外型なら店舗前の自動車交通量を確認する
- アクセスの良さ:複数路線やバス停の有無。東京ではシルバーパスでバス来院する高齢者も考慮する
- 競合の把握:施術方針や広告力が似た院がないかを調べる。同会は「競合が少ない地域を探すことは困難」としている
- 駐車場の有無:確保できれば商圏が広がる
- 視認性:通行量の多い道路に面しているか。屋外看板・A型看板・サイネージの可否は物件ごとに異なるため、貸主に確認する
出典: 公益社団法人東京都柔道整復師会『接骨院の開業に適した店舗(事業用物件)選び』(2026年10月18日参照)
看板に書ける内容には柔道整復師法第24条の広告制限があります。看板の設置可否を確認するときは、何を掲示できるかも合わせて整骨院の広告規制とガイドラインで確認しておきましょう。
競合はどれくらい多いのか(公的統計)
「競合が少ない場所を探すのは難しい」という指摘は統計からも裏付けられます。厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、令和6年末の柔道整復の施術所は50,924か所、就業柔道整復師は78,666人です。施術所数は平成30年以降ほぼ横ばいで、増えているのは資格者のほうです。
| 年末 | 柔道整復の施術所(か所) | 前回からの増減 |
|---|---|---|
| 平成26年(2014) | 45,572 | – |
| 平成30年(2018) | 50,077 | +4,505 |
| 令和2年(2020) | 50,364 | +287 |
| 令和4年(2022) | 50,916 | +552 |
| 令和6年(2024) | 50,924 | +8 |

出典: 厚生労働省『令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況』(2025年)
施術所が約5万か所で頭打ちということは、新しく開業する院は既存の院と患者を取り合う前提で場所を選ぶ必要がある、ということです。候補地の人口や年齢構成は、総務省統計局のjSTAT MAP(地図で見る統計)で国勢調査のデータを無料で確認できます。半径を指定して商圏の人口を出し、地図アプリで周辺の接骨院・整形外科の数を数えて比べるのが手軽な方法です。
柔道整復師・理学療法士の求人・転職情報
働き方・給与・職場選びのポイントは本文の各章で解説しています。
居抜き物件とは?スケルトン物件との違い
居抜き物件は、前のテナントの内装や設備が残ったまま貸し出される物件です。スケルトン物件は、床・壁・天井の仕上げや設備がない状態の物件を指します。東京都柔道整復師会は、居抜きは内装や設備を使えるため初期投資を抑えられ、スケルトンは自由に設計できる一方で初期費用がかさみ、退去時の原状回復費用も考慮が必要だと説明しています。
出典: 公益社団法人東京都柔道整復師会『接骨院の開業に適した店舗(事業用物件)選び』(2026年10月18日参照)
| 比較項目 | 居抜き物件(同業態) | 居抜き物件(異業態) | スケルトン物件 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 抑えやすい | 物件次第(撤去費がかかることも) | 高くなりやすい |
| 工期 | 短い | 中程度 | 長い |
| 設計の自由度 | 低い(既存の間取りに合わせる) | 中程度 | 高い |
| 基準への適合 | 前の院の図面と現況を要確認 | 施術室・待合室の区画から検討 | 設計段階で織り込める |
| 主な追加費用 | 造作譲渡料、劣化設備の交換 | 不要な造作の撤去 | 内装・給排水・電気・換気の工事一式 |
| 退去時 | 原状回復の範囲を契約で確認 | 原状回復の範囲を契約で確認 | 原状回復(スケルトン戻し)が一般的 |
居抜きと同じく初期負担を軽くする方法として、フランチャイズ加盟で本部の標準仕様を使う選択肢もあります。総額の比較は接骨院のフランチャイズ加盟と独立開業の比較を参考にしてください。
居抜き物件のメリット・デメリット
メリット:工期が縮まり、浮いた資金を設備に回せる
全国柔整鍼灸協同組合は、居抜き物件で接骨院を開業した柔道整復師の事例を紹介しています。この事例では、前のテナントの造り付けの内装・医療機器・什器備品が撤去される予定だったところを譲り受け、内装工事にかかる約1か月を省いて、その分の家賃を設備に充てられたとされています。物件探しから融資実行、オープンまでは約2か月でした。
出典: 全国柔整鍼灸協同組合『【接骨院開業】居抜き譲渡物件の事例 メリット・デメリット』(2026年10月18日参照)
- 初期費用を抑えられる:内装・設備・機器の一部を新たに買わずに済む
- 開業までが早い:工期が短い分、家賃だけ払う空白期間が短くなる
- 同業態なら基準に近い間取りのことが多い:施術室・待合室・手洗いの位置を活かせる可能性がある
デメリット:前の院のイメージと設備の状態を引き継ぐ
同組合は、前の施術所がどのような経緯で廃業したのか、トラブルがなかったかを確認する必要があるとし、悪いイメージを払拭するのに1年以上かかった例もあると述べています。
出典: 全国柔整鍼灸協同組合『【接骨院開業】居抜き譲渡物件の事例 メリット・デメリット』(2026年10月18日参照)
- 前の院の評判を引き継ぐ:同じ場所の口コミ・地図情報が残っていることがある
- 設備の劣化・故障リスク:機器の製造年・保守状況が分からないまま譲り受けると、すぐ買い替えになることも
- 間取りの制約:個室を増やす、動線を変えるといった変更は結局工事が必要
- 造作譲渡料がかかる場合がある:無償とは限らず、金額の妥当性を自分で判断する必要がある
- 原状回復の範囲があいまいになりやすい:退去時に「誰が作った造作か」で揉めないよう契約書に明記する
前の院の名残りがGoogleマップなどに残っている場合は、開業前にビジネスプロフィールの状態を確認しておきましょう。地図検索での見え方の整え方は整骨院のMEO対策で解説しています。
居抜きで契約する前に確認すること(造作譲渡と届出)
居抜き物件では、建物の賃貸借契約とは別に、前のテナント(または不動産会社が依頼した業者)との間で内装・設備を譲り受ける「造作譲渡契約」を結ぶのが一般的です。前述の全国柔整鍼灸協同組合の事例では、譲渡契約書に次のような項目が記載されていたと紹介されています。
| 造作譲渡契約書の主な項目 | 確認のポイント |
|---|---|
| 売主・買主、譲渡の目的と店舗所在地 | 売主が設備の所有者本人か(リース品が混ざっていないか) |
| 譲渡の金額・支払い方法・支払期日 | 融資実行日との前後関係 |
| 引渡日・引き渡しの条件(現状有姿、所有権の移転) | 「現状有姿」なら故障していても原則そのまま引き取ることになる |
| 担保等が設定されていないこと | リース・割賦で購入された機器は所有権が残っている場合がある |
| 損害賠償・瑕疵担保責任・延滞金・契約解除 | 引渡し後に故障が見つかった場合の扱い |
| 譲渡リスト(別紙) | 機器名・型番・台数を一つずつ書き出す |
出典: 全国柔整鍼灸協同組合『【接骨院開業】居抜き譲渡物件の事例』(項目は同ページの記載。確認のポイントは本記事による整理)
同じ事例では、譲渡契約書を日本政策金融公庫の融資を受ける際の創業計画書に添付したとされています。融資の審査資料として使うことを考えても、金額と譲渡品目を書面で残しておくことは重要です。公庫の創業融資の進め方は接骨院開業の融資:日本政策金融公庫の創業融資と自己資金の目安を参考にしてください。
「前の院の開設届」はそのまま使えない
柔道整復師法第19条では、施術所を開設した者が開設後10日以内に届け出ることになっており、廃止した場合も開設者が10日以内に届け出る義務があります。つまり、居抜きで同じ場所に接骨院を開く場合でも、開設者が変われば新しい開設者として開設届が必要です。前の開設者が廃止届を出しているか、届出上の平面図と現況が一致しているかは、管轄の保健所に事前相談するときに確認しておくと安心です。
出典: e-Gov法令検索『柔道整復師法』第19条(2026年10月18日参照)
開設届と受領委任の申出の書類・順番は接骨院・整骨院の開業届出ガイド(施術所開設届と受領委任)で一覧にしています。
物件契約のタイミング:施術管理者の要件と融資を先に固める
保険(受領委任)を扱う接骨院を開くなら、物件より先に確認すべきなのが施術管理者の要件です。全国柔整鍼灸協同組合の「施術管理者」になるための要件によると、2024年4月以降に届け出る場合は実務経験3年(うち施術所で1年以上)と、施術管理者研修(連続2日間・計16時間)の修了が必要です。要件を満たす前に物件を契約すると、保険を扱えない期間も家賃を払い続けることになります。
出典: 全国柔整鍼灸協同組合『受領委任で健康保険を取り扱う「施術管理者」になるための要件』(2026年10月18日参照)
資金面も同じです。日本政策金融公庫総合研究所の「2025年度新規開業実態調査」では、開業時に苦労したこととして「資金繰り、資金調達」を挙げた人が56.9%で最も多く、「顧客・販路の開拓」49.9%、「財務・税務・法務に関する知識の不足」36.4%が続きました(三つまでの複数回答)。

出典: 日本政策金融公庫総合研究所『2025年度新規開業実態調査』図-23(2025年)
同調査では、開業時の資金調達額は平均1,219万円で、そのうち「金融機関等からの借り入れ」が平均827万円(67.9%)を占めています。融資の結論が出る前に物件を契約してしまうと、審査が通らなかった場合に保証金や家賃が丸ごと負担になります。不動産会社には「融資の結果が出るまで契約を待ってもらえるか」「申込金の扱い」を確認しておきましょう。
出典: 日本政策金融公庫総合研究所『2025年度新規開業実態調査』図-14(2025年)
失敗しない物件選びの手順
- STEP1家賃の上限を決める売上見込みから逆算する。月商の目安は整骨院の売上平均と月商の目安を参考に
- STEP2エリアと店舗タイプを決める駅前型か郊外型か。jSTAT MAPで商圏人口、地図で競合を確認
- STEP3物件情報を集める不動産情報サイトの新着通知、地元の不動産会社、レインズ経由の紹介
- STEP4内見する面積・窓・給排水・電気容量、看板の可否、契約条件(家賃・敷金・礼金・期間・更新)
- STEP5保健所に事前相談ラフな平面図で施術室・待合室・換気・消毒設備を確認
- STEP6契約融資の目途と施術管理者の要件を確認してから。居抜きは造作譲渡契約も
東京都柔道整復師会は、すぐに成約する好条件の物件はサイトに掲載される前に決まることがあるため、条件に合う新着情報をメールで受け取れるよう登録しておくこと、開業希望エリアの賃貸相場を前もって把握しておくことを勧めています。
出典: 公益社団法人東京都柔道整復師会『接骨院の開業に適した店舗(事業用物件)選び』(2026年10月18日参照)
内見チェックリスト
| 区分 | チェック項目 |
|---|---|
| 広さ・間取り | 施術室6.6㎡以上・待合室3.3㎡以上を区画できるか/ベッド台数分の広さ/受付と待合の位置 |
| 設備 | 窓の開閉・換気装置の可否/手洗い器を置ける給排水/電療機器を使える電気容量 |
| 立地 | 前面道路の人通り・交通量/駅・バス停からの距離/駐車場/看板・サイネージの可否 |
| 契約条件 | 家賃・共益費・敷金(保証金)・礼金・契約期間・更新条件・原状回復の範囲/内装工事の承諾 |
| 居抜きの場合 | 前の院の閉院理由/機器の型番・製造年・リースの有無/造作譲渡料と譲渡リスト |
柔道整復師・理学療法士の求人・転職情報
働き方・給与・職場選びのポイントは本文の各章で解説しています。
接骨院の物件選びに関するよくある質問
- Q接骨院を開業するのに最低何㎡の物件が必要ですか?
- A
柔道整復師法施行規則第18条で、6.6平方メートル以上の専用の施術室と3.3平方メートル以上の待合室が必要とされています。これは最低限の基準なので、受付・トイレ・通路、ベッドの台数を加えた広さで物件を探しましょう。換気と消毒設備の基準もあります。
- Q居抜き物件なら開設届は不要ですか?
- A
必要です。柔道整復師法第19条では、施術所を開設した者が開設後10日以内に都道府県知事(保健所)に届け出ることになっています。前の院が接骨院でも、開設者が変われば新たな開設届が必要です。事前に管轄の保健所へ相談しておくと安心です。
- Q居抜き物件のデメリットは何ですか?
- A
前の院の評判を引き継ぐこと、設備の劣化やリース品の混在、間取りを変えにくいこと、造作譲渡料がかかる場合があることなどです。全国柔整鍼灸協同組合は、前の施術所の廃業の経緯やトラブルの有無を確認する必要があるとしています。
- Q駅前と郊外、どちらで開業するのがいいですか?
- A
ターゲットと資金計画で決めます。東京都柔道整復師会の整理では、駅前型は通勤・通学者を集めやすい一方で家賃が高く競合も多く、郊外型は近隣住民中心で家賃が比較的安く駐車場を確保しやすい一方、広告や口コミの工夫が必要とされています。
- Q物件はいつ契約すればいいですか?
- A
施術管理者の要件(実務経験3年・研修修了)を満たす目途と、融資の結論が出てから契約するのが安全です。契約した日から家賃が発生するため、開業日から逆算して内装工期と届出のスケジュールを組みましょう。
まとめ:接骨院の物件は「基準→立地→固定費」の順で選ぶ
接骨院の物件選びは、まず施術室6.6㎡以上・待合室3.3㎡以上・換気・消毒設備という構造設備基準を満たせるかで候補を絞り、次に駅前型か郊外型かのターゲットに合う立地を選び、最後に家賃を含む固定費が事業計画に収まるかを確認する、という順番が基本です。
居抜き物件は工期と初期費用を縮められる有力な選択肢ですが、前の院の閉院理由、設備の状態とリースの有無、造作譲渡契約の内容を自分で確かめる必要があります。そして、施術管理者の要件と融資の目途を固めてから契約することが、家賃だけが出ていく期間をつくらないコツです。
独立後の収入のイメージは柔道整復師が独立開業したときの年収、保険と自費の組み合わせ方は接骨院の自費移行:メニュー設計と保険との併用ルールもあわせて読んでおくと、物件に求める条件(個室の数、立地のタイプ)が具体的になります。開業までの間、条件の良い院で経験を積みながら資金を準備するのも現実的な選択肢です。
柔道整復師・理学療法士の求人・転職情報
働き方・給与・職場選びのポイントは本文の各章で解説しています。
参考・出典
- e-Gov法令検索「柔道整復師法」第19条・第20条・第22条・第24条(2026年10月18日参照)
- e-Gov法令検索「柔道整復師法施行規則」第17条・第18条(2026年10月18日参照)
- 東京都保健医療局 南多摩保健所「施術所(あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう、柔道整復)の開設等」(2026年10月18日参照)
- 厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」(2025年)
- 日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」(2025年12月)
- 公益社団法人東京都柔道整復師会「接骨院の開業に適した店舗(事業用物件)選び」(2026年10月18日参照)
- 全国柔整鍼灸協同組合「【接骨院開業】居抜き譲渡物件の事例 メリット・デメリット」(2026年10月18日参照)
- 全国柔整鍼灸協同組合「受領委任で健康保険を取り扱う『施術管理者』になるための要件」(2026年10月18日参照)
- 総務省統計局「jSTAT MAP(地図で見る統計)」(2026年10月18日参照)

